日本の橋を守りたい
ホーム お問合せ サイトマップ
HOME > ライフサイクルコスト(LCC)の検証 > ポリウレタン塗料との比較


ライフサイクルコストの検証
ポリウレタン塗料との比較

LCCの低減効果検討

塗膜期待耐用年数記載(一般環境)
団体
ふっ素樹脂塗装
ポリウレタン樹脂塗装
(社)日本塗料工業会
60年(景観)
18年(景観)
(社)日本鋼構造協会
50年
30年
(社)日本橋梁建設協会
60年
40年

推定年数についての根拠となるデータを、以下に示します。
これらのデータは15年以上の長期暴露試験を根拠としており、この結果を適用するに当たっては、使用されたふっ素樹脂塗料の種類やふっ素含有量を基礎にした技術的認識が必要と考えられます。



寿命予測の検討 ※参考文献「重防食塗料ガイドブック(社)日本塗料工業会」

1) 塗膜の消耗速度

ふっ素樹脂塗膜の消耗速度検証の為、駿河湾海上ばく露10年後のサンプル板を切断し、初期からの塗膜消耗料を測定しました。塗膜の消耗は光沢低下が始まったときからと考え、誘導期間はふっ素樹脂塗膜が7年、ポリウレタン樹脂塗膜が2年としました。
測定した塗膜消耗料は1〜1.3μmでしたので、消耗速度は0.33〜0.43μm/年となります。(過去の文献より)ポリウレタン樹脂塗膜、エポキシ樹脂塗膜は各々2μm/年、10μm/年の値としました。


膜厚消耗量
塗膜の種類
ふっ素樹脂塗膜
ポリウレタン樹脂塗膜
エポキシ樹脂塗膜
膜厚減少度/年あたり
0.33-0.43μm/年
2μm/年
10μm/年
※尚、ふっ素樹脂塗膜で同時に測定したチタンを含まない濃彩色では全く光沢低下も消耗も認められませんでした。

2)塩素イオンの遮断効果

塗膜の防食性能を判断する上で、腐食因子である塩素イオンがどの程度遮断されているかの検証を行いました。検証方法は、駿河湾海上ばく露16年後のサンプル板を切断し、塗膜の断面の線分析を行い、塩素イオンの塗膜への浸透状態を観察しました。分析の結果、塩素イオンは無機ジンクリッチペイントや鋼材に達しておらず下塗〜上塗塗膜によって遮断され続けていることが分かりました。


3) 無機ジンクリッチペイントに対する保護効果

無機ジンクリッチペイントの亜鉛粒子は犠牲陽極作用により鋼材を腐食から保護していますが、塗膜の防食性能を判断する上でこの亜鉛粒子が健全かどうかの検証を行いました。検証方法は、駿河湾海上ばく露16年後のサンプル板を切断し、電子顕微鏡にて亜鉛粒子の計上を観察しました。分析の結果、ばく露16年後も亜鉛粒子は初期の球状のまま消耗しておらず、健全であることが確認できました。


2)期待される塗膜寿命


2)、3)の検証により、上塗塗膜が健全な間は防食性能も健全であることが確認できました。よって、期待される塗膜寿命は誘導期間+消耗速度から求めた年数となり、ふっ素樹脂塗装は60年、ポリウレタン樹脂塗装は18年と考えられます。




基礎的技術データの検討

1) ふっ素樹脂の構造

常温乾燥形の塗料用ふっ素樹脂には、以下の3種類があります。

ふっ素樹脂の種類
化学名
略号
構造の特徴
フルオロエチレンビニルエーテル(ルミフロンはこのタイプです。)
PFEVE
交互構造
フルオロエチレンビニルエステル 
PFEVEs
非交互構造



2) ふっ素樹脂とポリウレタン樹脂の結合力の比較


ふっ素樹脂の主鎖結合エネルギーは均一で紫外線エネルギーよりも大きく自然光では原理的に分解しません。これに対し、ポリウレタン樹脂などの主鎖結合エネルギーは自然光の紫外線エネルギーより小さく自然光により切断分解して劣化してしまいます。

ふっ素樹脂、ポリウレタン樹脂の結合エネルギーと自然光のエネルギー

樹脂
主鎖結合
KJ/mol
主鎖以外の結合
KJ/mol
ふっ素樹脂 
CF3-CF3
414
F-CF2-CH3
523
CF3-CH3
424
CF3CH2-H
447
一般樹脂
CH3-CH3
379
CH3CH2-H
411
自然光の最大UV波長エネルギー411KJ/mol


3)その他の比較項目

光沢保持率 白亜化 酸素の遮断効果
粘弾性 インピーダンス 分子量と主鎖切断
イソシアネートの切断 耐酸性雨 ラジカル発生率











 

(c) Copyright Asahi Glass Company 2005. All rights reserved. プライバシーポリシー